日記 6月後半~7月前半

最近の出来事

 

6月某日

日記に度々登場している家の猫が脱走した。
早朝労働から帰ってきて夜にもまだ働かなくてはならなかったため休みたかった。完全に気が抜けていた。
カンカン照りだったので、日傘を差して庭に出るとえらくビビって耳が反対方向に向いていた(私はフクロウ耳と呼んでいるが世間はイカ耳と呼ぶそうですね)。
扉を開けるとヒョイと出て行ってしまった。

「ニャンちゃん」

戻ってきなさいと声をかけても聞き入れるはずもなく、デッキの下で涼しげにジッとしていた。シダ植物の葉がニャンの体にまとわりついている。やけにゆっくり動くので、そのたびに神経がすり減っていった。生きた心地がしない。
おやつのササミキャンデーやいつも遊んでいる赤い紐を使っても釣られてくれない。踏みしめている土や植物、湿気などの自然の魅力に敵うわけがなかった。
しばらくしてデッキから引きずり出し、部屋に閉じ込めた。

わたしの中で「家の猫」が揺らいだ瞬間だった。
翌日、ニャンが毛繕いをしていたので顔を突っ込んで思いっきりにおいを吸い込んだ。ニャンの唾液はココナツみたいな匂いがして安心する。
タッパにココナツクリームで作ったアイスクリームがあったので食べた。ニャンのそれとは程遠いが、やっぱり私はココナツのにおいがすると思うのだ。

 

6月23日(火)

ホテルで身体を洗っていたら違和感があって、性病にかかったっぽくて非常にナーバスになった。

 

6月30日(火)

労働前に休憩室で買った本をゆっくり読もうと思い、そのお供にとマックフルーリーブラックサンダー)を買った。マクドから労働先まで歩いて15分ほどであるが、よく晴れていたためかどんどん溶けていった。慌てて液体の部分を食べ歩いていくうちに、とうとう労働先に着く前に完食してしまった。

 

7月1日(水)

生理が12日も早く来た。いろんな予定が一気に崩れてかんしゃくを起こす。

 

7月2日(木)

家の猫が可愛すぎるあまりに飼い始めた当初から歯を食いしばっていたのだが、ついにガタがきたのか顎関節症になった。その日の夕飯は獲れたてタコの唐揚げと昔懐かしいちらし寿司だったが、顎がカクカク痛んで思うように食べられず、困った。

 

7月5日(日)

夢の中で坂本先生に会った。閉まりかけのショッピングモールの書店で、会えた嬉しさに泣いていた。
その帰り、坂本先生から手を握られ、あ、夢だ、とようやく気が付き、自分の意志で飛び起きた。最悪な夢を見た。相手に失礼すぎるし、抱いている責任の行き場がない嫌悪感が自分を責め立てた。
呼吸を落ち着けているうちに、ふと、ここ数ヶ月叱られていないなとおもった。私は叱られたり膨大な知識に圧倒されて、自戒を込めて猛勉強することで伸びるタイプだ。
だらけているな、と思った。
坂本先生に毎週勉強を教えてもらっている間は本当に辛かった。辛さの中に学ぶ喜びがきらきら光っていた。山口先生にも会いたいな。…
いろんな方が口にする「使命感」が薄れていないか心配だ。大学生活はすべて戻ってこないし、有限なんだ…

ヤマダさんにその旨を報告すると、「ついに夢に登場なさったんか…」って来て爆笑した 「なさったんか」の真面目さとフランクさをブレンドさせてるのがいかにも彼女らしくってツボった。

 

7月同日

いつもファンデのクッションとアイシャドウのブラシ、チップは買い替えていたが、節約したいしリンメルのやつだしと思って洗ってみた。いい天気だったので庭に干した。
散歩して戻ってくると跡形もなく消え去り、さすがにショックだった。母にドラッグストアまで車を出してもらい、買い直した頃、植木鉢の中に見つかり「なーんだ」一安心した。
結局アルコール消毒して使いまわしている。

 

7月6日(月)

プラムとサクランボを食べた。サクランボは記憶の限り初めて食べたが、ウメかった。しかし、変なのに当たってゲボを吐いた。

 

メモ

 

自粛期間中胃下垂の自分は15時以降に食事をとらなければ翌日快適に過ごせるということがわかったのだけど、やっぱりどうしても「夜に」気持ちよく食事がしたいと思った。
翌朝気持ち悪くなったりする度に身体から「やりすぎだ」と叱責されている気分になり罪悪感が募る。今だってメチャクチャ焼肉を食べたいが、ごちそうは夜に食べるという特別感のもとで成り立っているイメージがあって、昼に食べ放題に行くのはズレている気がする…。
ただ、旅行とかがまさにソレなのだけど、アレしたいコレしたいと考えているときが一番楽しみなのだ。飲食チェーンのメニューをPDFで見ているときが一番心が躍る。
やっぱり、欲しいと思うくらいでちょうどいいのかもしれない。

2020/7/1

 

日本独特の匂いと言いますか、夏の湿気がもたらす深く生い茂った緑を見るたびに「パリのように美しくはないが…」フム、と思う。梅雨も明けていないというのに少し晴れただけで陽炎が見える。随分汗をかいてしまった。ふと、線香とウィンナーの混じった匂いを嗅ぎ、田舎に住む祖母の家を思い出した。私の家では焦げ色のついたウィンナーは出ない。というか、食卓にウィンナーは出ない。私自身の生活とはかけ離れているのに懐かしいと感じるとき、そういった過去の体験や記憶がなければ成し得ない奇跡的な追体験の瞬間がある。

唇まで汗が垂れてきたので舐めた。ウィンナーの味。

2020/7/5

 

地域色の強いスーパーにて、さわのさんのことを考えた。いつもはどこに行っても彼女に共有したいと思うのだけど、最後にzoomをしたきりなんとも思わなくなっていることに気が付いた。敷き詰められたマカロニサラダ、ばらばらの鱈子、PBの総菜パンなど、たしかに心が躍るものばかりなのに、どうして会いたいと思わないんだろうか。
しばらくして、神戸での思い出を振り返り、なんとなく納得した。
ああ、多分私は本当にやりきったのだな。満足というのは意識しなければ自覚することがないのだろう。

2020/7/5

 

何にも悪くないのに気を抜けば赦されたいと思うのは私だけなんでしょうか

 

早くどうにかなりたいんじゃなくて、どうにかなっても許される環境に辿り着きたいんだと気が付いた
Twitterより)

 

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