日記 9月前半

2020年9月1日(火)

母に「パン食べ放題行こか」と誘われ、朝から準備して食べに行った。神戸の海が近いところにあるレンガ倉庫のお店だった。小さくて豊富な種類のいかにもインスタ映えしそうな心躍るラインナップだった。出されたサラダがガチの生野菜で、茄を生で食べたのは初めてだったので面白かった。母、連れてきてくれてありがとう

 

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すげ~

 

明日はアヤネと小旅行に行くのでほどほどに食べたつもりだったが小麦は腹にたまりやすいことを完全に忘れていた。ここから数日間腹の圧迫感と共に生活することになる。

買い物を済ませ、その帰りにジューススタンドでスイカスムージーを買ってもらった。母が「かぼちゃミルク(私のお気に入り)を見ると反抗期の頃を思い出すわ」と言ってきて全く記憶になかったのでなんか申し訳なかった。母曰く過去の私はブチギレながら「かぼちゃミルク家でも作って(怒)」とリクエストしたらしい。

 

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母の後ろ姿

 

車の助手席から神戸の街並みを、そして大きな入道雲を眺めた。「私たちは山の上に住んでいるから曇りとしか感じないけど街から眺めたらあんなに綺麗に見えるんだね」と話した。

その夜、父に「今日これ食べてん」とパンの写真を見せると「パンしかないやんけ」と言ったので、食いつくと思ったのに。と思っていると「ちなみにそこどこなん」と聞いてきて母と爆笑した。ついでに「あした小旅行に行くねんな~」と話すと「これでうまいもんでも食うてこい」と5千円札を渡された。感謝…!!

ベッドに入っても寝付けず、天気の心配をしていると3時を過ぎておりウワーとなった。

 

2020年9月3日(水)

朝6時に起きて6時半に出発しなければ間に合わないというのに普通に寝坊した。加えて、定期が見当たらず私のストレス要因が見事にリーチとなり癇癪を起こす。仕方なく特急電車に乗った。奈良の天川村まで約5時間かかる。その間本を読んだり音楽を聴いたり、車窓から景色を眺めるなどした。乗り換えの駅でプリンを買って食べた。特急電車乗ってよかったな。私以外あまり人が乗っていなかったのでボンヤリ頭を動かす練習をした。途中、移動しようとしたときに車内が大きく揺れて腕をぶつけた。なぜかあまりにも痛かった。

 

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印象的な車内 ぶつけた所はあざになってました

 

11時を回るころ、もうここがどこかわからないような山の中でアヤネと合流し、バスに乗り換えさらに山を登っていった。アヤネはカラアゲクンとフレンチトーストを食べた。久しぶりにあったわけではなかったけど、お互い話したいことがたくさんあったので移動時間があっという間だった。天気は快晴から小雨までコロコロ変わり、バスに揺られながら「どうなるかねえ」と心配していた。天川村はたしか大峯山大峰山だったかもしれない)の近くに位置していて、神社の入り口などを何度も見かけた。私もアヤネも得体のしれない恐怖を感じていた。神社とかそういう要因ではない。ぞくぞくする。これが奈良か。

着いた頃には雨がかなり降っていた。私が持ってきていたビニール傘はなぜか壊れていて使うのが恥ずかしかった。アユの塩焼きを食べたりトロッコに乗って鍾乳洞を観に行ったり、アヤネが喫茶店で一眼レフを買ったり(やっぱ買い物って運命だなあと思う)、あっという間に日が暮れていった。

アユの塩焼きを食べている間、こんな話をした。15年の仲だよ私たち、これからもっと一緒に時間を重ねていくんだねえ。幼稚園から一緒で、性格も趣味も正反対だったのに今もこうして連絡を取っているのはすごいことだね。

アユの塩焼きだけを頼んだのにおっちゃんお手製のお撮み4種や焼き芋、マグロの角煮、お刺身の漬物?まで出てきてすげええとなった。二人ともお酒を飲まないので白ご飯を欲したりした。

 

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「遠いところまで来たねえ」と感じられるラインナップである

 

実際、私はアヤネのことがずっと苦手だった。私はおとなしい性格だったし自分に自信がなかったので、正反対のアヤネに会うのが億劫で仕方なかった。会えば大体身体を動かす遊びになるので鬼ごっこになると惨めさを感じ、半分いじめられているような気持ちになっていた。

中学生の頃はファッションに興味がなかったのでキラキラしているアヤネを見ると「わたしには絵があるから」と意固地になっていた。アヤネがメディアに出るようになって、私はようやくこの関係が終わるんだなと漠然と思っていた(確か高校生の頃)。なので、どうして今も連絡を取り続けているのか正直わからない。そして覚えていない。

たぶん、アヤネに苦手意識を持ちながらも性格上何も言えずに時を重ねて、結果的に適切な距離を取りながら成長していったんだと思う。私は確かに変わった。驚いたことにアヤネも変わっていた。お互いを大切な存在だと尊重していく間柄になったからこそ「幼馴染」を保つことができているのだろう。私はアヤネのことが大好きだし、大切だし、応援しているし尊敬している。きっとアヤネもそうだと思う。物の見方から評価の基準、大切にしているものまですべて違うが、アヤネと私の信頼ともいえる大きな支柱を言葉で説明できるようになってから、心配するようなことは何もないのだ。

 

19時手前にバスに乗り込みアヤネの家を目指す。途中、駅にアヤネの新しいポスターが貼ってあって、「奈良にもあるんか!」と言った。栄光浴だ~。

アヤネが部屋を片付けている間、一つ前の駅で銭湯に入って時間をつぶすことにした。初めて降りる駅でする散策ほど楽しいものはない。旅行中は特に。門限や明日の予定を気にすることがないし、なにより特別に特別を重ねたイベントなのだ。ウロチョロしたのち、ケーキハウスと書かれた喫茶店に入った。お年を召された女性が一人キッチンに座っていた。20時を過ぎていたので、「ごめんください、まだやってますか?」と聞くと「どうぞぞうぞ、お掛けになって。」と返された。店内には誰もいなかったのでソファ席に座らせてもらった。ケーキセットはどれを頼んでも600円。ショーケースには昔ながらの素朴なケーキがたくさん並んでいて、どうせなら2種類くらい頼んじゃおうかしらと考えたが、結局ブラッドオレンジのゼリーを頼んだ。

 

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本当にいいお店だった

 

 そこからぼーっとして過ごした。本を読もうとしてやめて、スケジュール帳に適当なことを書いて、今日撮った写真を見返したりした。ツイッターには寄り道を「小さな秘密」と書いたが別に隠すつもりはなかったので帰り際にアヤネ用のお土産を買った。そして店主の女性と数分話し込んだ。「必ずまた来ます」と言った。

 ヨッシャー!お楽しみはここからだぜ!私は銭湯が本当に好きで、特に街の古い奴なんか堪らないのだ。その銭湯は外観が深い青で統一されていてとても綺麗だった。おしゃれな店に一人で入るときは緊張するのに銭湯はそうでもないのはなんでなんだろう。閉店30分前だったので私のほかには誰もいなかった。店主のお年を召された女性は「普段だったらたくさん人がいるんだけど。とりあえずゆっくりしていってね」と話した。私は「誰もいないので写真を撮ってもいいですか?ここすごく素敵で」と言うと、「良いけど、アンタそういう学校に行ってるの?」と返された。いえ、普通の大学生です。ああ。いい湯加減だった。

 

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色んな銭湯を知っているつもりだけど、だいたい少しずつ違ってくるのが面白いです。

 

 ようやく電車に乗り込みアヤネの住む町に向かう。コンビニで合流するもアヤネの友人がたくさんいて本当に気まずかった。こちとらスッピンなんじゃー

 アヤネの部屋で買ってきたお土産のマドレーヌを半分こしたり、出来上がったばかりのモデルの写真を一緒にチェックしたり、今日のことをインスタに投稿したりしているうちに眠ってしまった。

 

2020年9月4日(木)

 九時くらいに目が覚めた。口の中が乾いていない。口開けて寝たり涎垂らしたりいびきかいたりしてないぽい。2度寝をして、アヤネが起きるのを待った。

 10時くらいにアヤネと近くのおしゃれなカフェでモーニングを食べた。小旅行前日のパンビュッフェがまだ苦しい。私は卵サンドを、アヤネはフレンチトーストを頼んだ。フレンチトーストを!?そこで、幼稚園の頃アヤネがジェラート屋さんでシャーベットみたいなやつしか頼んでなかったの、幼稚園児ながらにマジで狂ってると思ってたよ。と言うとアヤネももんちゃんがクリーム系のやつしか食べてないのありえんと思ってた。と言った。

 アヤネは学校に行った。私はとりあえず梅田に向かった。節約したかったのでそこから徒歩で中之島国立国際美術館まで行った。中は涼しかった。展示内容を見て、現代アート(と言っていいのか?)って自分を軸に構成すること多いよなと人並みの感想を抱いた。「What an excellent say for an eroticism」と書かれたカリグラフィーを見て大はしゃぎした。

 展示を見た後は寄り道することなく神戸まで戻り、アヤネを思い出しながらラーメンを食べた。こってりのラーメンも好きだけど最近の「きれいな」ラーメンの方が好きだ。家に帰って母の矢板チョコレートのシフォンケーキを食べた。たった2日いなかっただけで、随分遠くまで行ったみたいだ。

 

メモ

 

「明日やろ」という前日のタスクの繰越を連続で続けられたら別に1日も無駄になってないんだけど、1日空白の時間を入れなければリカバリーできないので結局人生の半分何もできてないことになる これやべえな

午後10:41 · 2020年9月3日

 

物を買う時「今だ!」と言う瞬間があって、それを待っていたい気持ちと「人生は有限やし…」と渋る気持ちが半々でやりづらい 積読をしていた人がお年を召されて目が急激に悪くなり本が読めなくなったというエピソードが余計にそう思わせてくる

午前10:15 · 2020年9月4日

 

解体したいならこっちおいでよ

9月4日

まあなんか説明するん疲れたからザックリ喋るけど異性のステレオタイプを自分なりに分析して分かった風に話す恋愛脳のみなさんお気楽でいいなと思う