日記 2019年11月8,9,10日

2019年11月8日 金曜日

 

日記を3日分まとめて書くので、要点のみとする。

 

今日は講義が終わったらすぐに三宮でお土産を買い、京都へ向かった。
阪急電車に乗る時はくるりを聴くのがマストなので、TEAM ROCKを聴いた。
車内にてドロヘドロがアニメ化すると知ってテンション爆上げ。夕焼けに紺色が濃く染み込んでいくのを車窓越しに確認しながら、随分と長い間眠った気がする。
とある駅でツシマさんと合流して、バスに乗った。なんだか緊張している〜〜そして異常に眠たい。

 

ツシマさんの家は、小学生の頃に見た夢の中みたいな感じだった。懐古趣味のある私はある種の憧れがあったのでものすごく高揚感を覚えていた。
石野卓球のクラブ自体は22:00から始まるのだけど、多分1:00にならないと出てこないと踏んだので、ツシマさんとたくさんお話をした。

 

いろんな紅茶をいただき、葡萄も食べた。たくさんトイレに行ったしたくさん笑った。
坂本先生の話をぽそりと零してみると、山口先生と同じことを言っていて、私の本当に尊敬しているフェミニストは間違いがないんだなあと思った。

 

そしてフェミニズムの話もたくさんしたし、私の悩みや、過去や、秘密のことまで話した。
自己開示は尊いことだとツシマさんが教えてくれた。

 

あと具体的にした話は…結婚している人のパートナーを何と呼ぶか。
「妻さん」とは言えない…奥さんの響きも嫌。
フェミニストの間では男女関係なく「お連れ合い様」と呼ぶらしいが、昔不倫相手が友人のことを「ツレ」と呼んでいたのが気に入らなかったのを思い出し、言葉の印象の話を色々広げた後、名前で呼ぶのが正しいのではないかとまとまった。

 

あと、怒るべき場所で、味方がいない場合や気まずい感じが後を引かないようにするにはどうしたら良いのか…という話。
私は関西人なので関西弁で一蹴することができるが、標準語を使う人はどうだろう。

 

私はツシマさんが自己開示をせずとも、膨大な知識を使って私の話を広げてくれたりした事にとても感謝した。なおかつ、知識は公共のものだと断言したツシマさんの心の底の深さに脱帽した。

私もツシマさんみたいになりたい。

 

自転車で向かうと予定していたクラブメトロには結局タクシーで向かうことになった。
二十歳になってから初めてのクラブ、年確をされても堂々と身分証が出せるとワクワクしながらチケットを渡したが、普通にスルーされた。
まあ、たしかに日付超えたあたりにやって来る客はだいたい成人済みだよな…私老け顔だしな…。

中に入ると、そのクラブの狭さに驚いた。
まだ前座の人だったので、お酒を飲んだりお話しして過ごした。
正直言ってもう眠たくて、定位置を見つけてしばらく眠った。立ったまま寝たのは久しぶりだった。

 

卓球さんがやってきた頃に目を覚まして死ぬほど踊った。
なんだかいつもとちょっと違う…たくさんぶち上げ、ぶちかましてくれた卓球さんのカッコよさにしびれる。うあ~~~~~~~ッ抱いておくれ…大好き…

3時半くらいに限界がきて、意識が朦朧としているところをツシマさんが「帰ろうか」と気を遣ってくれたのでそのまま退店。
入り口で外国人の人がポスターと写真を撮ってほしそうにしていたので「ピクチャーオケ!」と言って写真を撮ってあげた。

そしてツシマさんの家に帰る。
シャワーを浴びてすぐに眠った。
パジャマを着て眠ったのは何年ぶりだろう。一つ分かったことは、服を着て眠ると暖かいということだ。

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2019年11月9日 土曜日

 

8時半にツシマさんが家を出た。寂しくないようにと謎のぬいぐるみを渡してくれたので一緒に二度寝した。
ツシマさんは山を登りに行ったらしいが、私より後に寝て先に起きているので心配だ。

10時過ぎに目を覚まし、勝手に紅茶をいただいた。昨日のままの部屋だったので葡萄が残っていた。いっしょに頂く。

昨日ツシマさんからギデンズの原書とハンナ・アーレントにまつわる本を2冊譲ってもらったのでぺら読みした。ハンナ・アーレントの本はたくさんの付箋が貼ってあって、なおかつ線が引いてあった。
「2冊あるからあげる」と言われていたけど、それなら何も書き込んでいない本(断定はできないけど)を渡しても良かったのに、こんなに大切にしていた本をわたしに託してくれたツシマさんの優しさに胸を打たれた。

 

洗い物をし、メイクをし、少しぼーっとした。
南向きの部屋で、畳で、たくさんの本があって、ポカポカしていて、豊かだなあと思った。それ以外なんて言い表したらいいのかわからなかった。

 

バスに乗って河原町へ向かう。京都の市バスは230円一律なのがいい。京都にしかない牛乳を飲みたかったけど、時間がないので我慢した。

イイ感じに晴れている…お決まりのくるりを聴く。
バスは体感時間でいうと1時間ほど京都の町を走っていた。
移り変わる京都の街並みにくるりは本当によく合う。っていうのも当たり前か。

 

無事河原町に着き、約束の時間を待った。
今日初めて会うその人は、知人の友人で、私の活動(映像)に興味があると紹介してもらったのだ。印象は割とどぎつかったので気後れしないように努めることにした。
そして知った衝撃の事実。紹介してくれたその知人が、なんと私を依頼料の代わりとして差し出したらしい。
ラインを見返すと「3万円分の依頼をした友人」と書いてあったが、もしかして本当は5万だったのではないのか。もしくは3万も払っていないのではないのか…
いずれにせよダシに使われたことに腹が立った。

 

特に何も考えていなかったので、あわててプレゼンという名の自己呈示をする。
そこでエロティシズムの話やフェミニズムの話をした。
なんだか響くものがあったらしくて安心した。が、私は特に得られるものがなかったので、ツシマさんの言葉を思い出して気を鎮め、すぐに帰ることにした。

 

家に帰ると猫が洗いたてになっていた。いいにおい。そして不貞腐れた顔。

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これはいつかの猫

2019年11月10日 日曜日

 

初めての勤務先での労働なのでトーストを2枚食べたし餅を2個食べた。
通勤途中に爪が伸びすぎていることに気が付いて爪切りを購入した。致し方ない。
20分前に来てと言われたのできっかり20分前に伺うと、お掛けになってお待ちくださいと言われて20分が経った。なんじゃ。??

 

労働のことは書かないように心掛けているのだけど、うれしいことがあったので一つだけ書き留めておく。

まだ小さな女の子が私の名札を見て「ももか!」と嬉しそうにしていた。
なんとその子と同じ名前で同じ漢字だったのだ。生まれて初めての出来事でテンションが上がった。
とはいえ労働中なのであまり構えなかったけど、私がその子の前を通るたびにニコニコして手を振ってくれたのがうれしかった。
その女の子御一行が部屋に戻るため退店した際に、「ももかって、MOMOKAって書くの?」と聞かれて「そうだよ!すごいね、英語がわかるんだね!」と答えた。
一生懸命考えていたのだろうか。その子の勇気に拍手を送りたい。
久しぶりにやりがいを感じた。初勤務としては満点だった。

 

終バスに間に合わないなと思って携帯を見ていたら坂本先生から膨大なメッセージが届いていることに気が付いて立ち眩みがした。
怒られていないか内容に不安を覚えながら読み進め、何とも言えない気持ちになって撃沈した。

私は思ったより先生に手塩に掛けて育てられているかもしれないと思った反面、私の生半可な覚悟で先生のご期待に応えられるかわからないと思った。
さらに言えば、私の進む道自体間違えているのではないかと思われていることにショックを覚えたし、ウザがられているのでは…遠回しにあきらめろと言われているのではないかとも思った。あと、客観的に見て(坂本先生から見て)私は社会を変えたいように思っていると捉えられていたことにも驚いた。

ともかく…
私はその日は先生に返信をせず、寝ぼけ眼で思ったことをツイートし、寝落ちしたのであった。

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先生について思うこと

先生は雪解け水の澄んだ小川のような話し方をする。春の晴れた日の、物腰が柔らかくいつでも上品なのだ。
先生を思うと藤の花が浮かぶのだけど、藤の花は私の思う春の花ではない…