年の瀬

年の瀬

 

下半期については常にリセットボタンを探していた気がする。リセットするとなれば今の生活を全て捨てる必要があった。ほとんど単位を落とした講義も、散らかった部屋も、私の身体も、日記さえも。

行先変更というよりかはゼロ地点から再出発という感覚が近い気がする。リセットできる機会がなければ延々と続いていくであろうこの生活が恐ろしくして仕方ない。

 

さて、年の瀬である。ざっとこの一年を振り返ってみよう。

電気グルーヴを聴くようになって下ネタが好きになったこと、変態についてめちゃくちゃ強い憧れを抱くようになったこと(電気グルーヴの話をいつか書けたらいいな)

自分の意見を持つのが急に怖くなったこと

(いよいよ)鬱を患ったこと、愛着障害だとわかったこと。性病にかかって二度とセックスができない身体になったこと。バレエに出会ったこと。デカかったのは、性癖が明らかになった事。

出来事で言えば様々なライブ公演が中止になった。西成へ行き、東京へ行き、岡山へ行き、という感じである。

 

重たい水の中にいるみたいで、鮮明に伝わるはずの音や色、衝撃でさえ勢いを無くしていく。身動きが取りづらい。過去の日記を読み返して、苦しみながら色々書いているときの方が良い内容な事に気づいて、やはりプラマイどちらであっても原動力つーのがあるのは良いよなとちょっとだけ思った。そしてこの考えはすぐに訂正した。マイナスな原動力があってたまるかよ。不本意すぎるわ。

 

色々と制限はされてしまったが何もない一年というわけではなかった。むしろ私自身を見つめ直す時間が増えすぎたあまりに、私を構成する基盤が大きく揺れて形を崩してしまったりしたのだ。人に対して誠実でありたいという強い願望があり、自分の発言を具体的にどのような形で責任を持つのか…といった模索から、誠実であるためには全力の愛着行動は不可欠なのではないか?という葛藤、アイデンティティを失う恐れ、救済を求めて何度か道を踏み外したりなど…めちゃくちゃになって収まりがつかない。でもそれでもいいかもしれない。私を再構築するときに、要素の取捨選択が容易になる気がして_それだけでなく、改めて大きな力を「信じたい」と思うことができるかもしれない。

 

なあ、明日になったら何が変わるんかな。リセットボタン、全然実感ないよ。私はこれからも何かに追われて、或いは置いていかないでと叫んで、冷たい怒りに支配されたり、己の倫理が何度もぐらついて、どこかに助けを求めるんだろうな。しんどいよなあ。でももう残りが少ない。生き急ぐくらいで丁度いいんじゃないかな。ずっと満たされてたら溺れて苦しい事も知っているから逆境に挫けずに努力できるはずだ。

 

とにかく、今は眠い。日記で2020年を締める代償に年賀状を年内に完成させることができなかった。あしたは東宮家族が家に来るらしいし、朝から夕方まで労働だし、全然普通に日常が続いていくから、せめて自分でスタートラインを設けられたらいいな。

 

来年の抱負は歯磨きしながら考える!おやすみ!よいお年をお迎えください!